日常に恋する日常

地方で暮らす平均的な人

「これからもずっと、このままで」はありえないって話

すごく若い頃は、今以上に周りの人間関係によって自分の日常と世界が成立していた。

 

高校生の時は、苦楽を共にした部活の部員といつも一緒。

大学生の時は、同じクラスやゼミの友達と一緒。

社会人になってからも、学生時代の友達との付き合いはそれなりに続いていた。週末に時間を合わせて遊びや旅行に行ったり、飲みに出掛けたり。

 

大学〜社会人にかけて続けていたダンスでは、自分の日常とはまるで違うフィールドに暮らすダンス仲間やクラブ友達ができ、週末はこちらで知り合えた友人とも遊んでいた。普通の就活を経て普通の会社員になることしか考えていなかった私にとって、社会人になってからの夜遊びは特に、様々な年齢や環境の人と話すことで、世の中にはこんなに色んな仕事と働き方があるんだと、目から鱗の発見が多かった。とても刺激的だった。

 

幸い、20代全てを捧げた会社でも人間関係に恵まれ、気の合う上司や先輩と週末飲みに出掛けたり、趣味を兼ねてカメラを携えつつ観光したりした。

 

これだけ読むと、私の人生、全体的に良い人にお世話になりながら、とっても良い日常を送ってきたという感想を持たれるかと思う。

 

確かにそれは間違いない。けど、若かった私には分からず、予想もできなかった当たり前の人生の教訓がある。

それは、

 

 

「これからもずっと、このままで」はありえないという事。

 

 

20代後半になると、結婚する友人が出てきた。

もちろんもう親になっている友人もいる。

となると、彼女ら・彼らとは、まだ独身であった私の好きなようには遊べないし、合う優先順位がどんどん下がっていく。私は典型的な20代女性が主に休日にしたいであろうこと「買い物、飲み、夜遊び、旅行、仕事で疲れてりゃひたすら睡眠」をまだまだ満喫したかったので、時間の自由がきく友人同士で同じような休日を過ごしていた。友人がもし結婚すれば喜んで結婚式に行き、子供がいないうちは独身時代の感覚で引き続き遊びに誘った。夫婦2人家族であれば、独身の友人が既婚者になっただけで、会い方は何も変わらない。

既婚者の友人がめでたく出産した場合は、徐々に状況が変わっていく。お祝いがてら赤ちゃんと友人の顔を見にいくけれど、次に訪ねた時は子供がもう歩いていたり、下手すりゃ喋っていたりと、あっという間に日々が過ぎてしまう。連絡を取り合う頻度もぐっと減る。私が20代前半の時は、まだまだガラケー全盛期。こんな状態で結局メールアドレスなるものが分からなくなってしまった友人はたくさんいる。LINEだって、相手の電話番号が変わっていたら、もう連絡を取ることすら難しい。

 

まだ子供が生まれないうちに状況が変わってしまうこともある。

 

親友が結婚した。付き合っていた時から、旦那さんとなった人とも仲が良く、私自身の彼氏とともに4人でとても仲が良かった。全員独身だった時から、この関係は永遠に続いていくんだろう、何て居心地のいい素敵な関係なんだろうと思っていた。けど、その関係は、親友の離婚により呆気なく終わってしまった。親友はもちろん今でも親友のままだが、今ではその元・旦那さんと会う機会はほとんど無くなってしまった。

 

友人自身や配偶者の転勤で遠くに行ってしまったり、心機一転実家へUターンしたり。みんなの状況はどんどん変化する。

音楽に熱中して一時期有名どころになっていた仲間も、パタリと見なくなり、数年ぶりに偶然遭ったらいつの間にか2児のお父さんになっていたってこともあった。

私があらゆる場面で願っていた「ずっとこのままが続いたらいいな」は一度も実現していないし、絶対に実現しないことも分かった。

なぜなら、人は生きている限り日々変化する。置かれている環境も、自身も。

今日の自分は昨日の自分とは違うし、未来はもっと違う。

変わりない日常だと思って過ごしていても、自分自身は確実に日々少しずつ変化している。

ずっと続く人間関係はない。でも、これは決してネガティブなことじゃない。年齢を重ねるにつれ、ゆるく離れたり、また近づいたり。お別れをしたり、再会したり。

 

「ずっとこのままで」は生きている限りありえない。成長している証でもあれば、何かと決別してきた結果でもある。

 

自分が好意を寄せていた相手がだんだんと離れていくこともあったけど、相手も変わっていくもの。いつまでも自分の側にいて、なんて、結婚でもしない限り他人には約束させられない。それに対して文句を言うのも怒りの感情を抱くのも自分勝手なんだと、大人になってからようやく気付く。

 

それを寂しいと思っていた頃もあったけど、別に寂しいことじゃないのかも、と気づいた私。これこそ、「これからもずっと、このままで」はありえない、という法則が腑に落ちた瞬間だった。

 

人間は変わっていくもの。

 

有休を順調にまるごと消化し退職した瞬間に2kg体重が増えていることに気が付いたけれど、自分の怠慢による身体の変化すらこの法則に当てはめてしまっていいんだよ、という悪魔の囁きと葛藤している自分。そんな自分も、体重が増えていることに気が付いていなかった昨日までの自分とは違うんだよなぁ。あれ、そんなことを言いたいんじゃなかったっけ・・・

podcast "Hapa英会話"で気軽に英語の勉強!

現在の私のスペック

  • 10年前(昔過ぎ!)に受けてたTOEICの最高スコア680
  • 27歳くらいだったか(曖昧)英検2級取得
  • 5年間ほどメール翻訳業務(日⇔英)経験あり(ただし周りの社員は皆英語が出来なかった為、誰からも指摘されることなく日々が過ぎる。しかし真面目に調べながら丁寧にやっていました)
  • 海外旅行でなんとなく喋りはしていたが、完全な英語圏への新婚旅行で、空港等で怒られ差別され落ち込む。その時の記事はこちら

    ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

ありがちな話ですが、この新婚旅行時の燃えるような怒りは日々の慌ただしさに忙殺され、月日は流れました。

久しぶりの海外旅行でかなり怖気づいていたことも原因かと思いますが、自分の英語力がどんどん落ちていることも実感。

英会話教室に通おうかなと思ったものの、英語が(教科としては)かなり得意だったという経験が邪魔をして、何とかタダでうまいこと練習にならんだろうか。と思い、ふとpodcastで”英会話”というようなキーワードを検索してみたら・・・見つけちゃいました。

それが「Hapa英会話」

Hapa英会話 Podcast

Hapa英会話 Podcast

  • Jun Senesac: バイリンガル 英会話 & ビジネス英語 講師
  • 言語コース
  • ¥0

itunes.apple.com

 

 充実のHPもあります!itunesをダウンロードしていなくても、ここからレッスンを聴くことが可能です。

hapaeikaiwa.com

 

※インフォーマルな表現や日常表現に特化した内容なので、がっちりビジネス系の内容を求めている人には不向きです。

 

聴いてみようと決意したものの、平日は仕事があるので、3日坊主の私が必ず聴ける時間はないか・・・それは「朝のスキンケア+化粧の時間」(約30分)でした。

これなら1日のうちに聴く時間は固定されるし、3日坊主でも絶対続けられるはず。4日目に忘れさえしなければ・・・。

 

このpodcastですが、流れもうまくできていて、

肩慣らしのトピック(英語→日本語訳)

Conversation(英語→日本語で概訳)

今日のフレーズ(会話で出てきたフレーズや単語を5種類)

もう一度会話の復讐

会話の内容を受けてのJun先生の解説や小話

 

という風に、必ず日本語でフォローが挟まれるため、英語が置いてきぼり、喋られっぱなし、ということがないのです。

最初聴いてちんぷんかんぷんだった会話も、最後にもう一度聞いてみたらビックリするほどスムーズに聴き取れるようになっています。

 

そして基本的に毎週金曜日に必ず更新される。

ここまでの充実っぷりな内容が聴き放題であることに正直震えました。いや、今でも震えています。

 

この平日の化粧タイムに聴き続けて数ヶ月、リスニングの力は割と戻ってきました。

とはいえ元がペラペラだった訳ではないのですが、「英語が得意だった、好きだった」頃のように英語に抵抗がなくなってきたし、洋画の所々で聴き取れるセンテンスも確実に増えました。

 

そして数ヶ月経った今。自分なりの課題も見えてきました。

 

Jun先生だけの英語に慣れてきた

 

 

とても聴き取りやすく、滑舌も良いJun先生。

どうやらJun先生のリスニングに慣れてしまってるようなのです。

例えばYoutubeで他の英会話のチャンネルを観ると、雰囲気やテンポも含め正直他の人の喋り方にはついていけない。

でも、そもそもの発端であった海外旅行での出来事を振り返ると、英語を学び直そうと思ったのは色んな人と喋ることで落ち込んだのがキッカケ。旅先で出会う全ての人がJun先生の人柄と喋り方であれば嬉しいのですが(笑)そうはいきません。リスニング力が少しついた今、たまには他の英語も耳に入れていかなければと思っています。

 

なんとなく聴き取るというズルイ技が身に付きつつある

相手の言うことが大体分かったとしても、自分の気持ちを伝える手段が聞き流しだけでは欠けています。

このままでは「あ~相手はこういうこと言ってるんだな」と理解できても、ニヤニヤして会話が終わってしまいそう。

学生時代、比較的自分の言いたいことを英語で表現できていたのですが、それはやっぱり頭に構文や文法が染みついていたからだと思います(あくまで私は、ですが)。

ある程度は目と頭を使わないと無理だ!

化粧タイムだけでは勉強として不十分なので、筆記の勉強も加えました。

(私、今、無職に向かって有休消化中なんです。てへ)

 

聴いている回の解説ページをHPで開いて、しっかりフレーズも復唱。

化粧タイムでは両手が化粧で塞がっていたし時間に限りもあったので、フレーズも意味が全て分かっている訳ではなかったのです。とにかく「英語を聴く」ことに特化した勉強になってしまって、分からない部分は置き去りでした。復唱するにも言っていることがきちんと見えてないので、分からない文章は何度聞いても復唱できず。

私は昭和世代なのでもうこんな感じですよ。。哀しいけどアナログ一番。。

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しばらくは無職なので毎日コツコツ、この方法で学習を進めていきます!

近いうちに海外に行って効果を実感できれば。それを目標に頑張っていきます。

 

 

【音楽も観光も】北海道という土地が気になって仕方ない、最近

突然ですが、雪は好きですか?

幼少期、数年間、青森県むつ市に住んでいました。

幼い記憶の90%がそり滑り、かまくら作り、雪遊び、白鳥との戯れ、雪まつり(確か青森県でもあったと思うんです・・・なんせ4歳くらいまでの記憶なので不確かかも。)といった雪景色の思い出がメイン。それ以外はねぷたと、幼稚園の教室でオシッコ漏らしたことくらいかな・・・

 

そのせいか分かりませんが、今でも冬が近づくと雪が降ることを念じてしまいます。

豪雪地帯の方々が毎年、特にここ数年の異常気象でありえない雪の量にご苦労されていることは承知ですが、朝起きたら昨日までの景色とは全く異なる銀世界!というシチュエーションにはいつもその美しさにため息が出てしまいます。

今は滋賀県に住んでいるのですが、滋賀の中でもそこまで積もらないところです。昨年はその銀世界もちょっとしか味わえなかった。

 

雪景色を思いっきり堪能したい。真冬に雪国に行きたい、ってか住みたい。

そんなことをちょいちょい考えていました。

そういう密かな思いもあり、いつかは北海道1週間旅行とかしてみたいな~と漠然と思いつつ、実行に移せず(今もですが)数年経過。

 

もともと雪国が好きなのはあるものの、最近になっていきなり北海道への興味が沸点を迎えています。事の発端はこの映画「TOKYO TRIBE」。

 youtu.be

 

 

TOKYO TRIBE2 - Wikipedia

 

一部キャストの一次審査をYouTubeに動画を投稿する形で公開オーディションし、その結果海役にHIPHOPワールドでは有名なラッパー・「YOUNG DAIS(ヤング ダイス)」が起用されるなど、既存の形式に囚われない形のキャスティングが行われた。 

 

夫と、「あれっ?D.O(練マザファッカー)だ」「えっこれ鈴木亮平?」「わわっANARCHY!」と終始出演陣に驚かされてました。

(ちなみに、窪塚洋介さんの卍LINEまんまなレゲエのフロウがより不気味感を増してます)

 

なんともぶっとんだ内容の映画だったのですが、主演している「YOUNG DAIS」氏がめっちゃかっこよかったんです。(ミーハー)

 

一度気になったら調べ尽くすタイプのワタシ。

普段レゲエは邦洋どっぷり聞いているものの、HIPHOPについては薄々の知識だったので、調べてヒットする情報がどれもこれも超フレッシュに感じて、彼の楽曲をitunesで数曲購入。

音楽については話がおもっきし逸れてしまいそうなので、この件はまた詳しく書くとして。

 

とりあえずとっかかりがYOUNG DAIS氏であったので、彼の所属するN.C.B.Bについてもチェックし、そこでまた衝~撃。めっちゃかっこいいじゃん・・・!

 

youtu.be

 彼らの映像を色々と食い入るように検索し見続けました・・・

 

何だか北海道は音楽シーンもヤバそうだ、と思っていたところ、

「Refugeecamp」という北海道のクルーがアルバムを出す、という情報をtwitterから入手し、これも気になって聴いてみたら・・・

 

私の北海道への興味は遂に最終形態まで仕上がりました。

 

youtu.be

 

何?このクラシックな気持ちのいい絶妙なトラック。何?このカッコよさ。何?この嫌味のない貫禄。

 

以前思い描いていた北海道旅行のプランは、まず札幌、そして車で富良野へ行ったりして~色々気ままに訪ねて1週間くらい経ったら帰ろう(かなりぼんやり)という感じだったんですけど、もしかしたら札幌で数日間クラブ活動をする日に充てなければならないかも。いや、もはや気になるアーティストのライブの日に合わせて旅行を組まないといけないのかも、というところまで私の興味は突き抜け始めました。

 

映画(日本で一番悪い奴ら)やMVですすきの付近の風景を沢山見たせいか、ちょっとした大通りなら地図なしで歩けてしまうかもしれない・・・

 

youtu.be

 

もはや寝ても覚めても北海道のことを気にしている毎日ですが、そんな私の直近の旅行予定は、宮古島1週間です・・・

北の大地に足を踏み入れるのには、もう少し時間がかかりそう。

分かれば苦労しない、「行きたい場所」

お題「行きたい場所」

 

行きたい場所なら沢山ある。

最近では香港に行ってみたいと思い、ちょっとずつ貯金してみたり。

旅行雑誌「TRANJIT」で取り上げられた国を見ると途端に行きたくなったり。

スターバックスが好きなのだけれど、田舎なので、スターバックスは車で20分ほど走らせないと行くことができない、故に常にスターバックスに行きたいと思いながら今日もコーヒー1杯の為にわざわざ車を出してまで行かない。

 

私にとって「行きたい場所」は、ほとんど「手の届かない場所」なのだ。

 

単純にあのお店に行ってみたいとか、あの地域に旅行してみたいとか、素直に憧れを語ればキレイな記事が書けるのに、自分でも腹が立つくらいねじ曲がってひねくれている。

 

そして困ったことに、いまだに人生の向かうべき方向である「行きたい場所」っていうのが分からない。分からなさ過ぎてマジで苦しい。

 

前回の記事で書いた、浅生鴨さんの本を読んだ直後なので、自分が浅生鴨さんモードにギアを入れてしまってるような気がする。

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

“受注体質の巻き込まれ型”の浅生さんは、巻き込まれて自分が連れて行かれる場所を、その過程も含め楽しんでいらっしゃるけど、

私はまだ誘拐もされていないのに誘拐犯を恐れるタイプ。石橋も叩きまくって結局渡らないまま時間が過ぎてしまう。

 

「まずは1歩踏み出そう!」というメッセージソングを聴いては気持ちが高ぶり、じゃあどこへ行きたいのかなと考えたら足が止まってしまう。気持ちは高ぶったままなので、しばらく態度だけはデカくなる。

 

こんな細々と記事を書いているけど、本当は音楽が好きで、特にレゲエやらヒップホップやらが好きで、できれば音楽コラムみたいなのも書いてみたいな~と思ってる。

今日は何かそういうものでも一つ書いてみようかな・・・とPCを開いた瞬間、人のブログを読んだのがいけなかった。最近になってよりジャパニーズヒップホップに興味が出てきたのだけど、日本におけるJ-HIPHOPの変遷をかなりオタッキーに解説している完璧なブロガーさんの記事を読んでしまって、もうそれだけでガクンとなってしまった。

 

行きたきゃ行けばいいのに。

行きたい場所に行くためには思い切って自分の意思にGOを出してあげる、ある程度の自分への強さが必要なのだ。

 

自分の考えを発信しながらしっかり行きたい場所へ進んでいる人は、本当にスゴイな~と思う。

病院の受付でもヤブな歯医者にもビビッて小声になってしまう私はこの先どうなるのかなぁ。

とりあえず次号のTRANJITで取り上げられた国へ旅行して、そこでスタバへ入って、最後は香港に行けば最強の私になり、人生で本当に「行きたい場所」が分かって目指すことができるのだろうか。

 

私が今年になって急にそんな音楽が気になりだしたのも、若い時にライブ観てキャーキャー言っていたアーティストがより大人になり成熟し、スタイルを確立して、それがトラックやリリックに強烈に反映されてるからなんだろうなぁ。

 

 

youtu.be

 

・・・私もギアを上げて前のめりたい・・・!!(やっぱり小声)

【読書】どこでもない場所

久しぶりにくらったエッセイを読みました。

浅生 鴨 さんの「どこでもない場所」

 

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このダジャレのようなペンネーム「あそうかも」さんを知ったのは、ツイッターでフォローしている、SHARP公式アカウントさんとの会話(スレッド)を読んだのがきっかけでした。ほんの2週間ほど前だったかと思います。

 

 

twitter.com

 

何やら可愛らしい装丁の本。

そしてこの浅生鴨さんは方向音痴らしい。こうなるとどんな方なのかすごく気になる。

本の帯の言葉に心を鷲掴みにされ、その日のうちに楽天ブックスよりポチッてしまいました。

 

「迷子でいいのだ

 ――前の人が曲がったら曲がる。バスが来たら乗ってみる。」

 

なんて人なのだろう。私も方向音痴だけど、ここまで人に流されはしない。

 

本の紹介にも目を見張るような言葉が並ぶ。

「たいていのことは苦手」

「受注体質の巻き込まれ型」

 

言葉選びも天才的だけど、方向音痴でかつ主体性がない・・・もう浅生さんのことが気になってたまらない。何なんだろう。謎すぎる。この本の表紙の動物(?)が、堂々としているのにどこでもない場所へ前を向きながら流されているという事なんだろうか。

 

そして届いた本。

色んな意味で衝撃的で、一気に読んでしまいました。

 

最初は旅先や仕事で経験した笑えるエッセイ(ただ、浅生さんの性格と出来事がぶっ飛び過ぎていて最初から度肝を抜く)。このまま笑いながら数話続くと、雰囲気はだんだん浅生さんの繊細な心の内を覗いていくようなほろ苦い話になります。

 

後半のほろ苦い話では、浅生さん自身の幼少期や学生期、青年期のエピソードが切なく重く描かれているのですが、誰もが「これ、自分かもしれない」という気づきがあるはずです。

「多くの人が見て見ぬふりをしてきた出来事や感覚、自分の弱い部分」をすごく客観的に捉えていて、痛いほど心に突き刺さる。

数えきれないほどグ色んな箇所でグングン心をえぐられるのですが、私がズシンと感じた一文を一つ紹介します。

 

予想している通りの未来など来ないとわかっているのに多くの人は未来を予想して、やがて訪れる未来とのギャップに苦しむ。だから僕はもう予想をしない。ただ自分がどうありたいかを忘れず、そこへ近づこうと願いながらも、深夜にこの繁華街を歩いている自分こそがまぎれもない自分自身なのだと、どこか諦めと共に受け入れるだけだ。 

 深夜アルバイトをしている浅生さんが、同年代で成人式を迎える晴れ着姿の若者を眺めるエピソード。晴れ着の下にも彼らなりの苦悩やもがきが当時の自分と同様にあったであろうことに、ずっと大人になってから気づく・・・

 

私の周りの友人はバイタリティ溢れる人が多く、キラキラと前を向いている人ばかり。

私はそれに圧倒され、自分が持っていない物をなんとか埋めようとしてきました。

でも、何も埋まっていないような気がする。

日々色んな気付きがあり、人間としては確実に昨日よりアップデートしているはずなのに、持っていない物という穴が増えていくばかりな気がしています。大きなことを成し遂げていない自分がとてもちっぽけに思えます。

多分、同じところでくるくる回っているのは、私に主体性がないから。そして何を目指すわけでもないから。焦るくせに前を向く勇気がないので、同じく主体性がないとおっしゃる浅生さんとは周囲から引き寄せるものが根本的に全く違うと思われます。

でも、起こった出来事をどう捉えるかでその意味付けも変わることをそっと教えてくれます。人生は時に自分ではどうにもならないことがあるってことも悟らせてくれ、主体性のない私みたいな読者にも正論を振りかざしたりはしません。

 

自分を冷静に観察しているからこそ、人生や他者に対する描写は時折すごく冷たく感じるのですが、その中にも温かさが感じられるのが不思議。本当に優しい人だからこそ、冷たくも繊細な描写ができるのだと、久しぶりに染み渡るような言葉を心の奥にグングン吸収しました。

 

「迷子でいいのだ」の言葉に反応した人には是非読んでもらいたいので、ここでは多くは打ち明けないのですが、笑え、考えさせられ、懐かしい気持ちにさせられ、ちょっと心にチクリと針を刺され、最後には…浅生さんからのシンプルで真っ直ぐなメッセージで迷子の冒険は終わります。

 

まさに、迷子でいい。迷子で何が悪い。

最後はスッと一歩を出してみようかな、と自然と思える一冊でした!

 

ホリスティックキュア カールアイロンが重宝しすぎる!

ショートカットにして数ヶ月経つのですが、髪の毛の痛みを気にしてパーマはかけていませんでした。

ただ、ストレートのシルエットにはすぐ飽きてしまったので、髪の毛に動きを出したい。

でも、毛の痛みが気になり、ヘアアイロンを使うことを長らく躊躇していました。

 

毛が痛みにくいアイロンといえば、みなさん、一度は美容院で『ヘアビューロン』のコテでスタイリングしてもらったことがあるかと思います。

 

 しかし、ヘアビューロンはいかんせん高い。

いいモノとは分かっているけれど、この技術が進んだ世の中、もっと手頃で髪の毛が傷みにくいコテがあるはずだ!

と思い、これはいけそうという商品を探し出しました。

 

ホリスティックキュア カールアイロンです。


 

 

 

 

お値段も手頃で、ほぼ同じ効果が期待できそうと感じ、すぐにネットで購入。

その時は髪の毛が短かったので、細い方の26mmを選びました。

 

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届いたのがこちら。

ブラックのボディがカッコいい。

温度上昇が45秒という速さが1つのポイントでもあります。各メーカーにもよると思いますが、以前所有していた他メーカーのものよりは温度到達までかなり速い印象があります。

 

が!特に音が出るわけでもランプの点灯状態が変わるわけでもないので、設定温度まで達したかは自己判断です…(結構適当に巻き始めています)

 

細かい温度調整(10℃ずつ、150℃から190℃まで)が可能ですが、ダメージを最小限に抑えたいので、150℃設定でしか使用していません。

 

使い心地は非常に良い!

まず、髪の毛が滑りにくく、手でもしっかり握れるグリップなので、操作性についてはストレスフリー!

 

そして何より嬉しいのが巻き時間。

私が持っていた安価なヘアアイロンは巻いてから10秒キープしなければならなかったのですが、このアイロンはなんと3〜4秒でカールが完成!!

これは本当に感動したよ…!

熱い温度でも、接する時間が少ないので、必然的に熱によるダメージが軽減されます。

 

ただ、巻き時間が短くて済むということは、巻くのにモタつくと多少焦るということ。

慣れていない方は電源切った状態で少し練習するのもいいかも。

 

150℃で顔まわりだけをささっと巻いて、ワックスをつけたらこんな感じです。

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あくまでも150℃なのでこれくらいのカールですが、高い温度でもっと細かくしっかり巻いたらまた印象が変わってくるかと思います。

このスタイリングのセンスがいいか悪いかは置いといて頂いて(笑)1巻3秒を左右6回ずつくらい。

なんていう時短!忙しく出かける前でも、とりあえず巻いとこうと思えるなんて最高!いい買い物した!と思ってます。

 

そうそう、一番私がイイ!と思ったのが、このヘアアイロン、使用前のウォーター系スタイリング剤が不要で、乾いた髪にそのまま当てるということ!

使用前にこの類のものを付けること、その行為自体が機器にとってNGなのです!この類とはいわゆる巻き髪ウォーター的なプレスタイリング剤です。

プレートが傷むので、素の髪に直接巻いて使うのが正しい巻き方。

 

以前はしっかりスタイリング剤で濡らしてからヘアアイロン当ててました。すると焼肉みたいなジュワ〜っっとした嫌な予感の音が広がる。いかにも今髪の毛焼いてます!髪の毛今最高に傷めてます!ていうヤバい音の後に出来上がるのは、焼きごてを当てられたギシギシの毛先…。

ぬらさずに巻くことで髪の毛も焼けず、かつ本体はいつまでも綺麗なまま。乾いた綺麗な手で触るので、使ううちに付いてくるベタベタの汚れもナシ!

  

 

では実際、このアイロン、本っ当に髪の毛が傷まないか?

と問われたら、答えは、

傷み「にくい」と思う。

と答えますね。

 

ウリである「使えば使うほど柔らかく」という点については正直実感しにくいのですが、安価なアイロンよりは全然傷みにくい。

もっと毛先がパサついてカラーの色も落ちてしまうかと思ってましたが、その悩みは今のところありません。

 

ヘアビューロンについても調べていた時は「ヘアビューロン 傷む」という検索候補も出ていたので、この手の商品は個人の髪質はもちろん、設定温度、普段のヘアケアによって大きく左右されてしまうものなんだと思います。

 

普段の私のヘアケアは、こんな感じです。

 

【美容院】2ヶ月に1回程度

ナノスチーム&イルミナカラー

(どちらも傷みにくいと言われているもの)

 

【洗髪】

フィヨーレFプロテクトシャンプー&トリートメント


 

 

 

【週1ケア】

ミルボン ディーセス トリートメント


 

 

悲惨な髪の毛になるのは防ぎたい、けど使えるお金にも限度があるw

という事情でこんなふうに手入れしています。

もっと色々してみたいけど、これが現状髪の毛にお金を使えるギリギリのライン。

 

少し話が逸れてしまいましたが、ある程度念入りなヘアケアをすることで、少し高いマシンがその性能を発揮できる土台ができているのではないかなと思います。

ということで、普段から最低限自分に合ったケアができている!髪の毛の調子も悪くない!という方にはおススメのアイロンです。

ヘアビューロンがうたう髪質を改善する効果は無いですが、使った後の髪の毛はギシギシしません。

操作性も良いので、十分優等生な商品でした。

 

【映画鑑賞】her/ 世界でひとつの彼女

3連休、1日1本映画を見ました。

そのうち、2日目の呑気でほわんとした雰囲気に合っていたのが、この「her/ 世界でひとつの彼女」。

 

 

www.asmik-ace.co.jp

 

(あらすじ)

そう遠くない未来のロサンゼルス。ある日セオドアが最新のAI(人工知能)型OSを起動させると、画面の奥から明るい女性の声が聞こえる。彼女の名前はサマンサ。AIだけどユーモラスで、純真で、セクシーで、誰より人間らしい。セオドアとサマンサはすぐに仲良くなり、夜寝る前に会話をしたり、デートをしたり、旅行をしたり……一緒に過ごす時間はお互いにとっていままでにないくらい新鮮で刺激的。ありえないはずの恋だったが、親友エイミーの後押しもあり、セオドアは恋人としてサマンサと真剣に向き合うことを決意。しかし感情的で繊細な彼女は彼を次第に翻弄するようになり、そして彼女のある計画により恋は予想外の展開へ――!“一人(セオドア)とひとつ(サマンサ)”の恋のゆくえは果たして――? 

 

主人公がAI、しかも画面の奥の人工知能でヒト型等でも何でもない、声だけが聞こえるAIと恋に落ちるという一見トンデモ設定。

私も最初は「まさかそんなこと・・・」と思って観始めたのですが、冒頭、主人公がテレフォンSEX(ていう呼び方は合っているのかな?)に興じるシーンが挟まれることで、一気に、そのまさかが現実味を帯びた予感に変わります。

 

主人公のセオドアは以前ライターをしていたようですが、今は「ハートフル・レター社」という手紙執筆代行サービスの社員として、感動的な手紙を代筆しています。

そこに書かれる文章は、依頼者のざっくりした情報だけをヒントにして作られるのですが、セオドアの文章は本当にセンスも良い。観察眼に優れているという才能も手助けしているのでしょう。

 

注)以下、ネタバレしながら進みます。

 

そんな観察眼の鋭さは、あくまでも妻や恋人となったAIのサマンサへ向けられ、ぶつかり合います。彼の欠点は、その観察眼を自分に向けなかったこと。

自分の理想から離れていく、つまりは自分らしさを追い求めて成長していくパートナーのことを受け入れられなかったために、妻とは離婚し、恋人(AI)のサマンサをも傷付けます。

 

この映画は、日常あまり意識しない当たり前のある事実を私たちに突き付けます。

 

●人は、「変わっていく」ものである●

 

日々、色んな出来事を経験し、昨日とは違う人と会う。

色んなことを学習し、身に付け、人は変わっていく。昨日の自分と明日の自分は違う。

この当たり前の事実を受け入れられなかった自らのせいで、妻と恋人との関係がこじれてしまうことにセオドアが気づくことでラストを迎えます。

 

身近に離婚を経験した友人(女性)が何人かいますが、そのうち多くの友人が「結婚してからお前は変わった、子供を産んでから変わってしまった」という、何とも自分勝手な台詞を元夫から吐かれています。

側でどんな出来事を一緒に経験しても微塵も変わらない人がいるとしたら、その人は詐欺師かよほど鈍感かのどちらかではないでしょうか・・・(笑)

 

全ての出来事は成長につながるエッセンスです。良くも悪くもそのエッセンスを取り込み、人は変わっていきます。だから人生は面白い。(←この気付きはセオドアより先に友人のエイミーが悟っていますね)

 

結婚し生活を共にし、子供を産んで変わってしまったとしたら、それは自然なこと。

変わり様を「良く変わった、悪く変わった」と評価するのは互いの一方的な判断の視点であり、「変わったことをお互いに受け入れられなかった」から別れるに至ったという事実。

これを元夫(もしくは元妻)から一方的に「変わったアナタが悪い!」となじられたらもう~腹が立ちますね。

変わった結果、分かり合えなくなっただけのこと。分かり合おうとしてもそれが難しかっただけのことです。

 

変わっていく相手。

(DV等、明らかに相手を精神的・肉体的に傷つけるように変化するのは論外であり、私はそれを一切肯定しません)

その変化を成長として応援するのか、自分の理想とかけ離れていくから拒絶するのか。はたまた自分もより良い変化を求めて一緒に成長しようとすることができるか。相手の意思を尊重できるか。

 

私も20代の若い頃は、「このままこの人(現夫)と何にも変わらず一緒に居た~い♡」なんて思っていました。

が、改めてよく考えてみると・・・

私たちの共通の友人は徐々に変化し、お互い転職もし、昔と違う視点で喧嘩をするようになっています。

そう、互いの考えも行動も昔とはそっくり変わってしまっているのです。

ただ、私はこの変わりようが嬉しい。これが夫婦として成長している、良い歳の重ね方をしているという実感があるからです。

 

この映画ではAIのサマンサもまるで人間のように成長していき、最後は人間の理解を超えた成長を遂げてしまいます。

この辺のサマンサの心理描写はチンプンカンプンでした。ただ、数百人の恋人と同時に会話しているサマンサに嫉妬するセオドアの姿にやるせなくなりました。

「ああ…私もアンタ(セオドア)っも所詮人間なんだよな…嫉妬なんていう時代遅れの感情を抱えてじれったい気持ちになるのは、人間にしかできないメンドクサイもんだよな…」

 

このじれったい、めっちゃめんどくさい、非合理的な心を抱えたまま生きるしかないのが人間。

時代が変わっても人間は人間であるという事実。

これが本気のSF映画であればどうしようもなく寂しいラストですが、セオドアが自分の感情と向き合った手紙をしたためることで、非常に明るく温かいラストとなっていました。この演出には非常に感動。

 

人と人とのかかわり合いについて、優しく諭してくれる映画でした。穏やかに楽しめる内容です。恋人や夫婦の関係に少しだけ疲れている人には是非お勧めしたいです。