日常に恋する日常

見たもの、考えたことや感じたことを記し続けることで、知らないじぶんが見えてくると信じている30代のじぶん掘り下げ日記。

メーカーの営業事務あれこれ(3)伝票、なんのこっちゃ

先ほど、旅行のお土産で買ってきたアロマキャンドルの匂いを嗅ぎながら火を消そうとしたら、溢れた蝋が手の親指にかかって火傷しました。

ドジだなぁ・・・

 

ってことをした直後、アツアツにトーストしたクロワッサンを何とか素手で掴もうとする横着女は私です。

 

そんなドジ・横着・弱メンタルと3拍子揃った30代(♀)がメーカーの営業事務として働いた小噺シリーズの3回目。

これ以降、気が向かなかったらこれが最終回(笑)。

 

前回はこんなことを書きました。

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

今日は、お客さんへ渡す伝票や請求書について。

 

この業務なんですが、そもそも応募した求人の募集要項には「データ入力、材料手配、現場とのやりとり、電話応対等一般事務」というように書かれており、経理関係の業務は一切記載されていなかったんです。それが応募の決め手であり、面接時も「自分からガンガン電話かけて納期調整したり、見積もり出したりとかは無いですよね?」と確認し、「そんなことないですよ~。納期ってあらかじめ決まってるんで、問い合わせに対して、いけますor無理ですって答えてくれるぐらいでOKです。」と言われたから、内定を喜んだのに・・・現実は真逆でした。毎日ガンガン電話かけて納期調整したり、請求書や伝票切ったりしました。・・・年下の上司、嘘つき!!

 

しかし、この経理関係、今思えば理解できて本当に良かったと思っています。

基本的なことですが、「商品を納品する時、そして納品した後はどうなるのか?」が理解でき、業務として経験するのは本当に強みになります。前職は一般事務+現場業務みたいな感じでしたが、恥ずかしながら、「商品を納品する」という基本的な業務は意識したこともありませんでした(営業所ではなく本社勤務で、対顧客業務はしていたものの、業務の種類が全く異なっていました。金銭関係は一切未経験)。

締日?先月度?来月度?訂正?再発行?

最初はチンプンカンプンですが、理解できればススイのスイ。会社によってものすごく異なる部分かもしれませんが、私が携わってきた内容を簡単に書いておきます。

 

経理関係で主にやっていたのはこの2つ。

  • 伝票(納品書)の作成・・・毎日
  • 請求書(得意先へ)の作成・・・締日ごと、タイミングを見計らって

 

今日は、伝票について

 

「伝票」を持って(あるいは同梱して)納品する、というのが一般的。

多くが「納品書」と「受領書」の2枚セットになっており、ドライバーさんが伝票を持って客先へ納品。受け取ってもらった証拠として受領書に受領印やサインをもらい、引き換えに納品書を客先へ置いていきます。

 

基本的には

・・・

(得意先)御中 

  (自社名、住所)

 

●月×日

商品A 1個 単価100円 計100円

商品B 4個 単価20円   計 80円

・・・

 

のように書かれた納品書を作成しますが、中には「自社名と金額を出してはいけない」商品があります。その理由として最も多いのが、「自社に注文を入れてくださる会社(得意先)からの依頼で、全く違う会社(納品先)に納品する場合」。

 

納品先はあくまで得意先に注文している訳ですが、実際に商品を製造しているのはあなたが務めている会社です。けど、得意先は、あくまでも自分のところで製造した商品を納品しているということにしたい訳です。他の会社で作ってるなんて秘密にしたい。だって、自分の会社を飛び越えて、直接あなたの勤めている会社と取引されたりする可能性があるから。

 

ということは、あなたの会社はあくまで陰に徹し、あたかも得意先が全部製造も納品もしましたよ、と見せかけてあげるのです。

 

この場合、伝票は

・・・

(納入先名)御中 

  (得意先名)

 

●月×日

商品A 1個 

商品B 4個 

・・・

 

というように簡単に作成し、あなたの会社の名前は出さず、金額も記載しない。演じるのです。

これを「仮伝票、仮伝」と呼びます。その名の通り、仮の伝票。

これに金額を記入してしまったら大問題です。なぜなら、商品単価はあくまで自社と得意先間で取引される単価であって、得意先はそれ以上の単価を設定して納入先に売っているはずなので。

え~!お宅んとこで作ってると思ってたらよそで作ってんの!しかもこんな安い単価でできるなんてぼったくりやないかい!

と、マジで大問題になるので要注意!!

 

内容がとても薄い仮伝票ですが、奥は深い。

あなたの会社が自社トラックで納品している場合、ドライバーさんは納入先でも自社の名前は出さず、あくまで得意先の名前を告げ、得意先のドライバーとしてスッと納品し、納入先で受領印を貰ってあなたの会社へ帰ってきます。このように、得意先は、注文後は納品まで一切関与しないので、納品した証拠として「納品後は受領書のFAXを必ずください」と言われる得意先もありますね。

仮伝で納品したはいいけど、金額入りの正式な本伝票はじゃあいつどこに発行するの?ということですが、これは「納品先に納品が問題なく終わった後、得意先へ」です。納品した証拠として受領書のコピーを添付し、郵送するという方法が一般的かと思います。ここでもあくまで「得意先」へ送ることに要注意。切手を貼る段になって、封筒に間違えて納入先の宛先を印字していたことに気付く・・・!というギリギリのところまでやっちゃったことがありました。色んな会社の名前を覚え始めた頃にうっかりやってしまいやすいので気を付けて。

 

あとは、各得意先の「指定伝票」なるものが存在します。

まぁ~バリエーション豊かで、形も枚数も違えば用語も違う。記入方法も内税、外税、○枚目にはハンコ、等決まり事も多すぎます。

最初はこの数の多さに目が回りますが、回数をこなせば意味も分かってくるので、地道に覚えていきましょう。

引継ぎがない、または取引が久しぶり過ぎて記入方法を知っている人が社内に誰もいない場合はどうするか・・・!?

 

直接、得意先へ電話して聞いちゃいましょう!!

 

私も、最初は「こんなこと聞いて・・・お、怒られないかな・・・汗」と思いながら電話しましたが、伝票の疑問点や確認を得意先担当者に行うのは、別に問題ありません(ないはずです、最初は念の為営業担当者や先輩へご確認を)。

「前任者が退職してしまいまして、御社の指定伝票の内容について分かる者がおらず、念の為何点か確認させていただきたいのですが…」等と丁寧に切り出せば、大体丁寧に教えて頂けます。怒る人は9.5割いません。大きな会社では伝票の記入の仕方をあらかじめ書面で用意しているところもあるかと思いますので、聞いた方が早いし、間違ったものを送るよりはよっぽど良いです。

 

あとは、ドライバーさんに「○枚目だけ持って帰ってくださいね」など、ルールをしっかり伝えるのも大事。

「この間置いて行ってくださった伝票なんですけど、こっちは御社の控えなんですよ~、逆にうちの控えを持って帰ってません?」と得意先から言われることもあったりします。伝票については色んなルールがあるので、運送面でのコミュニケーションも忘れずに。

 

得意先の都合で売上日をずらす場合は、伝票を未来の日で切ったり、過去の日で切りなおしたり。基本的には伝票の発行日が売上日となるので、こういったやり取りも慣れてきたら、得意先の締日に配慮して伝票を切るなどの応用も効いてきます。

 

納品って、伝票から見ると本当に奥が深いです。理解が深まると、いろんな場面での問い合わせで応用が利くので、頑張って覚えちゃいましょう。覚えてしまえば基本的にはルーティンワークです。ファイト!