「憧れのウエディングドレス!」「憧れの白無垢!」などなど、式場へ足を運んだ時点で、チャペル式、神前式、人前式等、大体心が決まっている方がほとんどだと思います。
私は典型的日本人なので、「世界のことに興味はあるが無宗教」というなんとも恥ずかしいスタンスで生きています。
けれど、実際自らが式のスタイルを選択するとなると、「精神は日本人」だという、根っこのルーツと人知れず葛藤しました。
夫には黙ってましたが。
周りの友人はもちろん全員チャペル式。しかしキリスト教信者はいません。
自分はどうしたいか?となった時に、神社仏閣で感じる厳かな気持ちとかが蘇って、あぁ~やっぱり私は日本人だな~と気づいてしまいました。
しかし。日本人らしくない気持ちもむくむくと湧き上がってきました。
それは「白無垢や和装が嫌だ」という、自分でもなぜだか分からない感情。
前撮りで和装をする、という方は沢山いらっしゃると思いますが、私は全然着たいとも思わず、前撮りすらウエディングドレスでしたいと思いました。
なぜそこまで着物を嫌悪するのか自分でも意味不明なのですが、おそらく和服に心底興味がなく、お金をかけてまで着て写真を撮り、式まで神前にするというのがしっくりこなかったんでしょう。
私は成人式でも振袖を着たくなくて「成人式に出ない」と言い張り親を困らせた挙句、1週間前にやっぱり着たいと言い出し、変な色の振袖で成人式に出席したという経緯アリ。
いいなって思うデザインの振袖は当然1年ほど前から予約が入り、ギリギリになってレンタルできるものは「あ~やっぱりな」っていう柄と色ばかり。
こんなにズボラな性格なのにファッションは大好きなので、心底後悔しました。
人生で母親を振り回した出来事ナンバー2にランクインするこの出来事、今でも思い出すと情けなさと申し訳なさで、ヤケ食いしたくなります(自己中)。
やはり着物とは「心の奥底の部分で」縁がないようです。
なんかトラウマでもあるんだろうか。
ということで、自分が日本人だという自覚はすんごいありましたが、最終的に、「ここまで心の奥底から湧き上がるほど嫌なのであればチャペル式にしよう」と、自らの心の叫びを優先しました。
まぁそれが決まれは、あとは神父さんとスタッフさんが進行してくれるので、もう決めることは何もなかったんですが。
その方向性を固めた数日後、出席した友人の結婚式が、なんとあの噂に聞く、そして「挙式 スタイル」と検索すれば必ずヒットしちょっと気になっていた
「人前式」
だったのです。
それはそれは楽しい式でしてね~・・・(感動と遠い目)
正直、ありがたい神父さんのお言葉や感動的な讃美歌もなしに、ここまで楽しくしかもしっかり結婚の誓いを立てられるものなのか~!と感動しました。
もちろんBGMも好きな曲が流れまくりで、終始テンション高めの楽しさ満点の人前式でして。
すっかりこのオリジナリティの虜となった私は、ダメ元で、挙式2か月前に、「あの~。人前式ってどうなんでしょうか」とプランナーさんに聞いてみました。
きっと内心「おいおい何を今さら言ってんだよ」と思ったに違いありません。
が、優しく「できますよ。まず、司会を立てる必要がありますね。あと、どんな流れにするかを作ったうえで、BGMなど細かいところまで打ち合わせが必要になってきますが・・・」と言ってくださり、悩むこと20秒。
夫と目を合わせ、「やっぱやめときます」と返答しました(笑)。
これから披露宴の内容もどんどん決めていかなきゃって時期に挙式のことまで練る時間なんかない。
だいたい面倒くさがりなのにそんなことまで手出すん?
もうええやんとりあえずチャペル式で決まってるんやし。
だいたい神前式も嫌って言ったくせに。
・・・夫の伝えたいことは目を見たら大体分かりました。きっとこんなとこでしょう(笑)。
結果的にチャペル式にして正解でした。
やはり自分が花嫁となってあの賛美歌を歌うと、友人や両親の顔などが視界に入り、うるっときましたね~。
あれほど結婚式嫌だったのにやって良かったと思う要素の一つですね。
私みたいに意地っ張りなくせに涙もろい性格の方は、是非挙式だけでも挙げることをお勧めします(笑)。
また、憧れの白無垢、そして神社があった友人は、いざ挙式・披露宴を計画する段階になって、「あかん。挙式と別に食事会場まで探したり移動の段取りしたり、無理。」と、専門式場での挙式披露宴に変更していました。
私も最初は「少しでも費用が安くなるかな」と、神前挙式→移動して料亭で食事、など考えてみましたが、到底自分には無理だとあっさり諦めました。
自分の性格に合った動きができる式の方が、当日いろいろ噛みしめる余裕が出るんじゃないかな~と思う次第です。