日常に恋する日常

地方で暮らす平均的な人

島根わいんを炭酸で割ってみる

私の実家は島根県なのですが、島根県のワイナリーその名も「島根ワイナリー」(そのままの名前…)のワインが大好きなんです。

ワインには全然詳しくなくこだわりもないのですが、私がお気に入りのスイートワインは、とにかく甘くて美味しい!

島根ワイナリーはこんなとこです↓

https://www.shimane-winery.jp

 

スイートワインはものすごく甘いです。普段チューハイや梅酒を飲んだりする方、甘いものが好きな方にはオススメ。チーズ等の濃いめのおつまみと合います。

 

で、先日も帰省のついでに1本購入して帰ったのですが、うん!甘い!!

ちびちび飲むのもいいけれど、どうにかガブっと飲めないだろうか…と冷蔵庫で目についたのが、普段必ずストックしている炭酸水。

 

これだけ甘いのなら、少しくらい割ってもいいんじゃないかな…

 

と、思い切って割ってみました。

 

ワインを準備

※お見苦しいまな板とかが写ってますがご勘弁を…

 

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ワインを注いで

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炭酸水をドバー!

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(この写真の割合では、薄すぎました。笑)

 

何度か割合を調整したら、甘さも丁度よく薄まり、スパークリングワインのような軽い味わいに。

ワイン通の方からしたらワインの本来の飲み方ではないのかも。

でも、頂いたワインが家で余ってしゃーない!という方にはいい飲み方かなと思います。

*注*他のワインでは試してませんので、あくまで自己責任でお願いしま〜す!

 

邪道なのかと思って調べてみたら、ヨーロッパの方ではメジャーだそうで!注文したら、自分で好きな割合で割れるよう、ワインボトルと炭酸水のデキャンタで提供してくれるお店もあるようです。

ハイボールのような感覚ですかね?

サントリーのサイトにこんな記事が!

「ワインの炭酸割り」 って、あり? なし? 本当にそうなの?ワインの常識・非常識 サントリー

 

あまりにもスイスイ飲めるのでもう無くなってしまいそう…。今度帰る時は大量買いしよう!

ブルックリン ナインナイン(海外ドラマ)が面白すぎて助けてほしい

年末年始から、「ブルックリン ナインナイン(以下B99)」という海外ドラマにハマりまくっています。

夫がauに機種変更をし、あれよあれよという間にNetflixプランのようなものに契約させられたらしく、

これは見ないと損ということで、私もユーザーとして視聴を始めました。

 

TSUTAYA TVを契約しているので、同じような内容のものを2重で契約した気分になっていたのですが、Netflixはまた毛色が全然違うんですね!

LA LA LANDで女優エマ・ストーンに魅了されてしまった私は、早速彼女主演のNetflixドラマ「MANIAC」を鑑賞しました。

マニアック | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

 

これが何ともまぁ面白くて大満足。

もう少しNetflixを見てみたいな〜と、次なるドラマを探していたら、「人気急上昇」のカテゴリに登場していたB99を発見したのです。

 

このドラマはNetflix限定ドラマではなく、アメリカで普通にTVドラマとして放送されている作品名で、現在season6が放送されています。

ブルックリン・ナイン-ナイン | Netflix (ネットフリックス)

 

私(現在35歳)が最後に見た海外ドラマって「フルハウス」とか「アルフ」とかだと思うんですよ…(同世代の方の共感求む…)

久しぶりに海外コメディもいいかも、と思って1話目を視聴したのですが…

 

面白すぎて新鮮すぎて、そこから1日3時間ほどを視聴に費やし、現在Netflixで配信されているseason4までを一気に見、今はまたseason1から見直すほどのハマりっぷりです。誰か止めて、なんて言わない。面白すぎるからもう誰も私を止めないでほしいし、なんなら何のしがらみもない遠くの土地の小屋とかに数週間滞在して、B99漬けの日々を送りたい。

 

というくらいのめりこんでしまいました。

 

ストーリーは極めて単純。

お調子者のジェイクという警官が所属するニューヨーク市警察99分署の楽しい上司・同僚達の日常を描いたコメディです。ただそれだけ。(笑)

もちろんその中でもシーズン毎でシリアスな物語がしっかり展開されるんですが、1話が約20分程度のドラマなので、笑いながらちょこちょこと見ることができるんです。

事件あり。友情あり。人情あり。恋愛あり。そして全てに笑いあり。

見ていて全く嫌な気分になったり、つまらなかったりすることがないんです。ただただ楽しい。

 

このドラマのキモはストーリー性はもちろん、登場人物が全て主人公になり得るくらいのアクの強さにあります。そして誰もが度肝を抜かれる、奇想天外な笑いの展開。

 

特にコールド・オープン(オープニングを流す前に直でドラマが始まるスタイル)が毎回秀逸なのですが(本題とは関係ない展開で、これだけで必ず笑えるような小話になっている)、英語がわからなくても見ただけで笑える「The Full Bullpen」というコールドオープンを紹介します。

season4より

 

The Full Bull Pen | Brooklyn Nine-Nine - YouTube

 

要約

色んな不運が重なり全員が日勤から夜勤になってしまう。

夜勤のうちに署のワックスがけをされるという、何ともダルい状況。

そんな中、主人公ジェイクが「いやむしろ好機だ」と、ワックスのツルツルを利用して、署長のオフィスから署入口のエレベーターまで一直線に滑っていくという「The Full Bullpen」をすると宣言。

署の備品(色んなおふざけに色んな備品を使いがち)のヘルメットをかぶり、いざスタート。

応援し動画を撮り楽しむ同僚たち、なんと留置されている容疑者まで(笑)声援を上げる中、エレベーターまで華麗な滑りを見せたジェイク。

そのタイミングでエレベーターが開き、ちょうど出勤してきた署長が乗ってきてる中に突進してしまう!

全員が、怒られる!と肩をすくめる中、署長は「……The Full Bullpen!!!!!」とジェイクの腕を掴んで一緒に讃えて楽しんじゃうというオチ。

 

 

こんな調子の話が、たまにシリアスあり、でもほとんどがジョークの効いた展開で進んでいきます。

ただ、登場人物が本当によく考えられて出来上がっている話なので、ツボにハマれば全員が愛すべきキャラクター。あっという間に恋してしまうこと、保証します。

 

丁度英語の勉強をボチボチしだした所だったんですが、楽しい表現が多く、英会話勉強中の人にもピッタリかと。スラングやオフィシャルには適さない表現も多いですが、教科書では見かけない会話がたくさん。

世界中のファンが、好きなシーンをセリフ付きで主にインスタにアップしてくれているので、それを見ながらネイティブの表現を勉強しています!

 

Netflixが見れる環境にある方は是非見てほしい。

Netflixを契約していない方も、YouTubeでオフィシャルチャンネルがあるので、見て頂ければ英語が分からなくても楽しい雰囲気が伝わるはず。

あまりにもハマりすぎてるので、今年は英語の勉強がてら、B99のブログネタもたくさんアップしていこうと思います♪

メーカーの営業事務あれこれ(4) 請求書、なんのこっちゃ

2019年ですね~!

 

新年早々、胃腸炎になりまして・・・

普段は割とノンミートイーターなので(夫は完全にノンミートイーター)、お正月の暴飲暴食がお腹にきたのかな。実にお肉を食べた年末年始でした。

 

年末はAランク近江牛のすき焼きを食べ、

元旦も夫の実家ですき焼きとカニ鍋を食べ、

2日はフグを食べに街へ出かけ、普段あまり摂らないアルコールもガブガブ。

3日は友達同士でパーティー(ここでもお正月の残りのすき焼きが登場!)。

 

お水同然のXXXが3日間、吐き気で起き上がれない日が丸1日。楽しんだ後には壮絶な苦しみがやってきました・・・。

 

楽しさと苦しさが短期間に押し寄せたからか、久し振りに鬱っぽくなりまして。

自己否定の苦悩と起き上がれないだるさに更に数日苦しみ続けています。辛い!

夢にまで見ていた専業主婦生活の再開でしたが、合ってないのかな?(笑)

 

 

さて、あまり新年とか意識しないタイプの私ですが、昨年秋に辞めた仕事の振り返りシリーズを新年に持ち越してしまったのは本っ当に気持ち悪い!

ここでさっさと締めたいと思います。

 

前回は、伝票について書きました。

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

今日はこのシリーズも一旦最後にしようかと。請求書について、私が携わっていた範囲で書いてみようと思います。

 

 

請求書って何でしょう?

簡単に言うと、「何月何日までに、うちの会社の指定口座にこの金額を払ってくださいね」という用紙です。

おそらく、どこの会社も、システムで出力できるようになっているのではないでしょうか?

私も、「システムのこの画面でこういう操作をしたら、請求書が出力されるんだ」という操作自体はすぐ覚えられましたが、請求書ってそもそも何?という知識は全くゼロの状態でした。

 

まず、請求書ですが、「得意先の締日」に合わせて内容を編集・完成・発送することが基本的な作業です。

例えば、ある得意先の締日が「20日」である場合。

得意先から見た「1月度」は、「12月21日~1月20日」となります。

得意先へは、この期間中にお買い上げ頂いた内訳・金額を「1月度の請求書」として完成させ、得意先が指定した日までに発送してあげる必要があります。

 

ここで、「自社の締日」を同じように考えてしまうとややこしくなります。私も最初混乱しました。

例えば、自社は末日締であったとします。

その場合、自社の「得意先A社(締日20日)に対する1月度の売上」は、1月1日~1月31日にA社へ売り上げた金額となります。

ただし、得意先A社から見た1月度は昨年の12月21日から既に始まっている訳です。

なので、もし得意先A社から「12月20日に購入した1万円分の商品を、来月度の請求に回してほしい」という要望が来た場合、1月31日までに処理したらいいや~と思っていたら大間違い。12月20日の売上1万円分は、得意先A社から見た1月度、すなわち12月21日~1月20日の間の期間に計上してあげるという処理をしなければなりません。

 

ここで、「自社の締日が末日」ということをもう一度考えてみると、自社にとっての12月度、本来なら得意先A社の売上見込みが2万円と思っていたが、A社の要望により、これが変わる可能性があります。

A社が、「12月19日の買上1万円分の計上日については、12月21日以降1月20日以前の間なら何日の計上にしてもらっても良い」と伝えてきた場合。

自社にとって、このA社の売上見込み2万円分を12月度として確保したい場合は、A社の「来月度であれば計上日はいつでも良い」というお言葉に甘えて、例えば12月21日に、要望の1万円の買上額を計上するとします。その場合、「自社の12月度」の売上にも響かず、A社の要望の「A社から見た来月度の請求」にも応えられるということになる。つまり、誰にも被害が及ばないことになります。

 

これをA社が「1月1日~20日の間に計上してね」と要望を出してきた場合はどうなるか。本来、自社としては12月31日に「12月度のA社に対する売上げは2万円だった」と思っていたところが、1万円に減ってしまう訳です。A社としては要望通り1月度の計上になるので痛くもかゆくもないのですが、自社の営業担当者にとっては、12月度の目標金額達成に関わってくる可能性があります。ここに気が付けないと危険です。

 

請求書の作成に慣れてくるにつれ、こういう要望のトリックにも気が付かないといけません。

特に締日付近になるとそのような要望も増えてくるので、要望を鵜呑みにして自社の売り上げに響かないように注意。これが「締日」の気を付けるべきところかなと思います。

自社で発行する請求書に「支払予定日」が書いている場合は、それも得意先の要望に合わせて変えたりと、要望を受けた場合は他の変更箇所も無いか要チェック。

 

実際、転職したての夫も「締日ってなんなん。うちの会社は20日やねん。でもお客さんは末日なんやけど。それってなんなん・・・(ループ)」と頭を抱えていた時がありました。

 

あとは、請求書も伝票と同様、得意先専用のフォーマットに記入する指示をされることが多い!

私が担当していた時は、あるところは昔ながらのオール手書き、おまけにカーボン紙を挟むような超アナログなところもあれば、エクセルに打ち込んでメール送信する方式だったり。実に様々でした。普通にシステム上から出せるようになっている得意先は全て本社で発送してくれていたので、営業所が対応するのはむしろこういった特殊なものの方が多かったかな・・・。

 

往々にして、「人が指定してくるモンは大体が訳わからん」ので(仕事でも日常生活でも。笑)、指定請求書の書き方で分からないことが出てきた時は、先の伝票の記事でも言及しましたが、直接質問するのが一番早い解決法です。

営業担当者に確認して、得意先の担当者の方と直接話しても良いとのことであれば、電話をして聞いてしまいましょう。

伝票は軽微な間違いであれば「次回から気を付けてください」で済むことも多いですが、請求書の場合は、「再作成して直ぐに送り直してください、締日の処理があるので郵送前にFAXで先にください」など、間違いは許されず、即直さなければなりません。二度手間、もしくは迷惑を掛けるリスクが大きいので、「念の為確認させて頂きたいのですが・・・」と教えてもらいましょう!一番確実です。

 

後、気を付けなければならないのが、「発送漏れ」。

そんな大事なものを・・・!というものほど忘れてしまうことがあります。自社にとっては大きい金額が未回収になったり、得意先で問題になることがあるので、請求書についてはシビアにならなければなりません。

私がいた職場では、締日ごと・得意先ごとにリストを作成し、発送が終わったらハンコを押して進捗を管理する、セルフチェックできるチェックシートがありました。これぐらいして丁度良いくらいの重要な業務かと思います。お金のやり取りに関するものなので。

 

ややこしい作業ではありますが、「締日とは?」が分かれば、相手の要望に合わせて書類を作成するだけの、ある程度パターンの決まった作業です。期日に合わせ、正確に作業できれば何の問題もない作業。まだ慣れていないという方、必ず分かるようになり機転も効くようになってきます。頑張ってください!

メーカーの営業事務あれこれ(3)伝票、なんのこっちゃ

先ほど、旅行のお土産で買ってきたアロマキャンドルの匂いを嗅ぎながら火を消そうとしたら、溢れた蝋が手の親指にかかって火傷しました。

ドジだなぁ・・・

 

ってことをした直後、アツアツにトーストしたクロワッサンを何とか素手で掴もうとする横着女は私です。

 

そんなドジ・横着・弱メンタルと3拍子揃った30代(♀)がメーカーの営業事務として働いた小噺シリーズの3回目。

これ以降、気が向かなかったらこれが最終回(笑)。

 

前回はこんなことを書きました。

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

今日は、お客さんへ渡す伝票や請求書について。

 

この業務なんですが、そもそも応募した求人の募集要項には「データ入力、材料手配、現場とのやりとり、電話応対等一般事務」というように書かれており、経理関係の業務は一切記載されていなかったんです。それが応募の決め手であり、面接時も「自分からガンガン電話かけて納期調整したり、見積もり出したりとかは無いですよね?」と確認し、「そんなことないですよ~。納期ってあらかじめ決まってるんで、問い合わせに対して、いけますor無理ですって答えてくれるぐらいでOKです。」と言われたから、内定を喜んだのに・・・現実は真逆でした。毎日ガンガン電話かけて納期調整したり、請求書や伝票切ったりしました。・・・年下の上司、嘘つき!!

 

しかし、この経理関係、今思えば理解できて本当に良かったと思っています。

基本的なことですが、「商品を納品する時、そして納品した後はどうなるのか?」が理解でき、業務として経験するのは本当に強みになります。前職は一般事務+現場業務みたいな感じでしたが、恥ずかしながら、「商品を納品する」という基本的な業務は意識したこともありませんでした(営業所ではなく本社勤務で、対顧客業務はしていたものの、業務の種類が全く異なっていました。金銭関係は一切未経験)。

締日?先月度?来月度?訂正?再発行?

最初はチンプンカンプンですが、理解できればススイのスイ。会社によってものすごく異なる部分かもしれませんが、私が携わってきた内容を簡単に書いておきます。

 

経理関係で主にやっていたのはこの2つ。

  • 伝票(納品書)の作成・・・毎日
  • 請求書(得意先へ)の作成・・・締日ごと、タイミングを見計らって

 

今日は、伝票について

 

「伝票」を持って(あるいは同梱して)納品する、というのが一般的。

多くが「納品書」と「受領書」の2枚セットになっており、ドライバーさんが伝票を持って客先へ納品。受け取ってもらった証拠として受領書に受領印やサインをもらい、引き換えに納品書を客先へ置いていきます。

 

基本的には

・・・

(得意先)御中 

  (自社名、住所)

 

●月×日

商品A 1個 単価100円 計100円

商品B 4個 単価20円   計 80円

・・・

 

のように書かれた納品書を作成しますが、中には「自社名と金額を出してはいけない」商品があります。その理由として最も多いのが、「自社に注文を入れてくださる会社(得意先)からの依頼で、全く違う会社(納品先)に納品する場合」。

 

納品先はあくまで得意先に注文している訳ですが、実際に商品を製造しているのはあなたが務めている会社です。けど、得意先は、あくまでも自分のところで製造した商品を納品しているということにしたい訳です。他の会社で作ってるなんて秘密にしたい。だって、自分の会社を飛び越えて、直接あなたの勤めている会社と取引されたりする可能性があるから。

 

ということは、あなたの会社はあくまで陰に徹し、あたかも得意先が全部製造も納品もしましたよ、と見せかけてあげるのです。

 

この場合、伝票は

・・・

(納入先名)御中 

  (得意先名)

 

●月×日

商品A 1個 

商品B 4個 

・・・

 

というように簡単に作成し、あなたの会社の名前は出さず、金額も記載しない。演じるのです。

これを「仮伝票、仮伝」と呼びます。その名の通り、仮の伝票。

これに金額を記入してしまったら大問題です。なぜなら、商品単価はあくまで自社と得意先間で取引される単価であって、得意先はそれ以上の単価を設定して納入先に売っているはずなので。

え~!お宅んとこで作ってると思ってたらよそで作ってんの!しかもこんな安い単価でできるなんてぼったくりやないかい!

と、マジで大問題になるので要注意!!

 

内容がとても薄い仮伝票ですが、奥は深い。

あなたの会社が自社トラックで納品している場合、ドライバーさんは納入先でも自社の名前は出さず、あくまで得意先の名前を告げ、得意先のドライバーとしてスッと納品し、納入先で受領印を貰ってあなたの会社へ帰ってきます。このように、得意先は、注文後は納品まで一切関与しないので、納品した証拠として「納品後は受領書のFAXを必ずください」と言われる得意先もありますね。

仮伝で納品したはいいけど、金額入りの正式な本伝票はじゃあいつどこに発行するの?ということですが、これは「納品先に納品が問題なく終わった後、得意先へ」です。納品した証拠として受領書のコピーを添付し、郵送するという方法が一般的かと思います。ここでもあくまで「得意先」へ送ることに要注意。切手を貼る段になって、封筒に間違えて納入先の宛先を印字していたことに気付く・・・!というギリギリのところまでやっちゃったことがありました。色んな会社の名前を覚え始めた頃にうっかりやってしまいやすいので気を付けて。

 

あとは、各得意先の「指定伝票」なるものが存在します。

まぁ~バリエーション豊かで、形も枚数も違えば用語も違う。記入方法も内税、外税、○枚目にはハンコ、等決まり事も多すぎます。

最初はこの数の多さに目が回りますが、回数をこなせば意味も分かってくるので、地道に覚えていきましょう。

引継ぎがない、または取引が久しぶり過ぎて記入方法を知っている人が社内に誰もいない場合はどうするか・・・!?

 

直接、得意先へ電話して聞いちゃいましょう!!

 

私も、最初は「こんなこと聞いて・・・お、怒られないかな・・・汗」と思いながら電話しましたが、伝票の疑問点や確認を得意先担当者に行うのは、別に問題ありません(ないはずです、最初は念の為営業担当者や先輩へご確認を)。

「前任者が退職してしまいまして、御社の指定伝票の内容について分かる者がおらず、念の為何点か確認させていただきたいのですが…」等と丁寧に切り出せば、大体丁寧に教えて頂けます。怒る人は9.5割いません。大きな会社では伝票の記入の仕方をあらかじめ書面で用意しているところもあるかと思いますので、聞いた方が早いし、間違ったものを送るよりはよっぽど良いです。

 

あとは、ドライバーさんに「○枚目だけ持って帰ってくださいね」など、ルールをしっかり伝えるのも大事。

「この間置いて行ってくださった伝票なんですけど、こっちは御社の控えなんですよ~、逆にうちの控えを持って帰ってません?」と得意先から言われることもあったりします。伝票については色んなルールがあるので、運送面でのコミュニケーションも忘れずに。

 

得意先の都合で売上日をずらす場合は、伝票を未来の日で切ったり、過去の日で切りなおしたり。基本的には伝票の発行日が売上日となるので、こういったやり取りも慣れてきたら、得意先の締日に配慮して伝票を切るなどの応用も効いてきます。

 

納品って、伝票から見ると本当に奥が深いです。理解が深まると、いろんな場面での問い合わせで応用が利くので、頑張って覚えちゃいましょう。覚えてしまえば基本的にはルーティンワークです。ファイト!

メーカーの営業事務あれこれ(2)かかってくる電話でドギマギわーわーしてしまう人へ

※引き続き、事務や営業事務が初めてだけどもうゲンナリ・・・という人向けに書きます。私もそうでしたよ~!

 

昨日は、システム?何それ?という壁に初日からぶつかった記事を書きました。

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

今日は、恐怖の・・・!「電話の問い合わせ」について書きます。

 

RRRRR・・・・

(私)「お電話ありがとうございます。○○のRyuでございます。」

(客)「△△の××です。お世話になっております。」

 

・・・ここからが神のみぞ知る、お客様が何を問いかけてくるかによって下手すりゃあなたの1日を左右する・・・

 

私はそもそもめったに電話を受けたりかけたりしない部署でずーっと働いてきました。

失礼のない応対はなんとか心がけられるものの、聞かれたことに対してどう答えたらいいかを次々と判断しなければならない事務は初めて。そりゃもうパニック~!でした。

 

業種にもよるかと思いますが、メーカーの場合、お客さんの問い合わせで多いのは以下のような内容でしょうか。

 

【ちょっと聞きたいんだけど系】

  • おたくのこの商品、今から注文したらどれくらいで届けてもらえる?
  • 大分前に注文したっきりの商品なんだけど、今注文しても同じ価格でやってもらえる?
  • 明日納期でお願いしてた注文なんだけど、何とか今日中に届けてもらえないかなぁ~
  • 荷物、今日の何時に届く?
  • 今から数増やしても対応してもらえる?
  • キャンセルできる?
  • こんなん買いたいけど見積もり貰える?  等々

 

【お~い困ってるんですけど!系】

  • 届いた商品違ってるよ
  • 荷物まだ届かないの!?
  • 届いた請求書確認したけど、金額違ってない?

  等々、困ったことについてはバリエーション沢山ありますね(笑)

 

入ったばかりで、そんなこと聞かれても分からないよ~!と嘆きたくなりますよね。

この「分からないよ~!」は、まだ入社して間もない為に、質問に対してどう動けば解決するかというパターンがまだ身体と頭に馴染んでないから起こります。だから仕方ない。最初のうちから何も分からず解決できないことを悩む必要は一切ありません。帰宅後はゆっくりアロマキャンドル炊いて入浴するなり、晩酌するなり、頑張った心をリラックスしましょ。

 

 

最初はとにかく落ち着いて「確認し、折り返しお電話させていただいてもよろしいでしょうか」と伝え一旦電話を置き、周りの人にどう対応したらよいか教えてもらうのが基本です。

 

まず、問い合わせ内容をしっかり聞いたうえで、折り返すと伝えて電話を置く。

で、もう一度メモと電話の内容を落ち着いて振り返りましょう。(私はいつも焦っていたのでメモはそりゃもう悲惨でした。汗)

その後は、問い合わせの内容を周りの人に伝えてまずは一緒に解決してもらい、一件落着した後はもう一度復習。不明な点はこのタイミングで質問しておきましょう!人間、問題解決をリードした後は「ふふん♪」という感じに(本人が自覚がなくても)器が大きくなっていることが多いので、教える側の態度もいつもより柔らかくなっているはず。特に私が引き継ぎを受けた人は地味~な攻撃をするタイプだったので、こういう時を活用して上手いこと距離を測ってました。

 

最初は辛いですが、誰かと一緒に解決→復習、の繰り返し。

日が経つにつれ、お客さんそれぞれの言い方がそれぞれ違うだけで、聞かれることは案外似たり寄ったりなんだなということに気が付くはずです。(ざっくり言えば、納期、欲しいもの、価格、配達時間、こんなもんが大半かと思います)

そして、ある程度「この会社ではこういうことを聞かれたらこう解決するんだな」というパターンがぼんやりと見えてきたら、頭で整理してみましょう(自分で図を書いても効果的)。

パターンが分かったら、電話を置き、誰かに聞く前に自分にちょっとテスト。その問い合わせ内容が、まず、「今自分の周りにいる人に聞けば分かるのか」「外に出ている営業担当者に言うべきなのか」等を考えてみましょう。

 

納期のあれこれについては、引継ぎしてもらってる人に聞けば分かるのか。はたまた他社で手配しているものだから、仕入れ先に聞くべきなのか。ざっくり「自社か、仕入れ先か、自社+仕入れ先のコンボ」か。

 

価格の件であれば、システムを使用すれば分かるのか。価格交渉が絡む場合は、営業担当者から折り返すべきなのか。

 

荷物まだ着かんのかいなという問い合わせであれば、自社便で行っているのか、仕入れ先が自分のとこのトラックで運んでいるのか。はたまたクロネコや佐川などの路線便で送っているのか。

 

書類関係であれば、その書類を作成しているのは誰なのか。

 

こう解決していけばいいのかな?と何となく道筋が見えたら、質問の形をこれまでの「どうしたらいいですか?」という聞き方から「こう進めるということで合ってますか?」という聞き方に変えてみましょう。それで合ってるよと言われたらもう大分前進!「分からなさ過ぎてパニックになる」という恐怖でしかない闇に埋もれていたのが、腰骨くらいまで抜け出ています。一人である程度の事は解決できるようになるまで、もう少し!ワーオ。

 

入社したてのカオス状態な頭で、折り返すと伝えるのに精一杯な状況では、誰もがパニックになって、慌てて当然。ある程度こうしたらいいのかな、とボンヤリ分かってくるだけでもだいぶ落ち着くことができます。

 

電話はチョー怖いですが、取ることによって業務の理解度も深まるというスパルタ的ありがた側面もあるのです。それに気が付くのも、慣れてからなんですけどね・・・。

あと、怖いトーンで話しかけてくる人もいますが、電話をたくさん取ることで、電話越しの取引先の担当さんと気さくに喋れるようになるのも大きなメリットです。たまに無理を聞いてくれたりするくらいの間柄になれば、仕事もしやすくなります。電話をかけてくれる人もある程度決まっているので、最初は全ての問い合わせに対して「全然知らない人から訳わからないこと言われた、どうしよう!」と思っていたのが、1か月もすれば「△△の××さんからの納期短縮の依頼か~。ちょっと頑張って動いてあげようかな」というくらいまで進歩するはず。こうなれば糸だったメンタルもプラスチック製品くらい強化されてると思います。

 

何も電話に限った話じゃないですが、

落ち着いて折り返すと伝える→指示を仰ぐ→解決し、復習する

 

の繰り返しがいつか花咲きます。緊張してしまうのは今だけ。気長に気を楽にやっていきましょう♪

 

 

メーカーの営業事務あれこれ(1)システムの扱いや受注入力が分かんないって人へ

10月末で怒涛の事務職をやめてから無職1か月が経過しました。

最初は1日が長くて快適だったんだけど、いまや1日があっという間で、誰とも喋らない日もあるので顔がたるんできた気がします。うへー

 

晴れて仕事から解放されたのですが、この2年間の強烈な体験は二度と忘れません。

無駄なことは何一つありませんが、精神状態は総じて良くなかった。(笑)

過去エントリ↓

ryuohgrl2015.hatenablog.com

 

この記事では対顧客と直にかかわる事務に初めて就いた私のてんてこ舞いぶりを書いたのですが、「1年で辞める」→「丸2年なんとか踏ん張り、しっかり契約満了として退社」というとこまできました。2年て言葉で表すと一瞬だけどね。長かったな~。生理も乱れ、子供を授かればいいなぁという淡い期待もむなしく、結局妊娠もできませんでした。もうすぐ35歳ひえー

 

話が逸れました。ここまで病んで疲れ切ったので、今、事務職に就いて失敗した!辞めたい!辛い!という人の助けに少しでもなればと思って、いくつか記事を分けて書いていきたいと思います。この2年を自分の中で風化させたくないっていう、歴史の語り部に一方的になりたい感もある。(笑)

 

私も仕事に就いた当初はまず1週間で失敗したと痛感し、「営業事務 辞めたい」で何度もググり、知恵袋では同じように苦しんでる人の相談を沢山閲覧しました。

まず今日書く、私がぶち当たったパターンはコレ

 

システム(受発注などができる社内で扱うことが必須のシステム)とかが分かんない

 

 

※とりあえず事務仕事に就いて数日たったけど、つまずいている人向きに書きます。

私自身はメーカー事務で10年ほど勤務経験があるので、全くの事務初心者という訳ではありません。

 

勤務日初日。たいていの人はまず自席に用意されたPCの電源を入れ、いわゆる「社内システム」を立ち上げるように言われるのではないかと思います。あらゆる業務はここから行ってください、というやつです。

お客さんから注文が来ればシステムに入力するところから処理が始まり、自分が何かを発注する時もシステムに入力し発注を行う。

 

練習がてらお客さんからの注文を入力し、何かしらの手配を行う、という流れをシステムでどう処理するか教わったけど、意味が全然分かんないという方。私もそうでした。

前職でもシステムはあったものの、一切タッチしない部署にいたので、まずこういうもんを使って仕事するっていうイメージを構築することすらできませんでした。

 

「分からない」にはいくつかのパターンがあるので、ちょっとした解決の手助けになれば・・・。

 

システムで表示される単語の意味が分からない場合

前職でもそうでしたが、だいたいシステム屋の作る言葉は小難しい言葉が多い。例えばですが

システム「帳票」→日常単語「印刷」

システム「確定」→日常会話「・・・これも印刷されるんかい(紙の無駄)」

システム「取消」→日常単語「・・・今私がしたこの入力だけを消すんじゃなくて、全てをまるまる消すって意味か~い(怒)」

システム「問い合わせ」→日常単語「入力の履歴ってことか・・・」

など、実際日常会話として良く使う動作の単語と、画面上で選択していかなければならない単語が一致しないんです。

これは学生時代のバイトでたまに触る端末でもそうだったし、システムを扱う上での宿命といってもいいかもしれません。

この「意味の分からなさ」は、業務と照らし合わせて地道に体に染み込ませるしかありません。あなたが携わっていくたいがいの業務、システムさえあればできてしまうから「システム」があるのです。覚えるまでは自分のやりたいことと画面上の変な単語のギャップで苦しいです。自分が出来損ないのロボットになったよう(ロボットに近いのはシステムの方なのに・・・汗)。そのうち「ここで確定したらこの紙が出るから~」と、システムメインで頭が動くようになります。なので、1日に何件も行う受発注などの単純操作であれば、根気で何とか扱えるようになります。仕事に就いて数日であれば、まだ自分がシステム人間になってないということだし、もともとそれが自然の姿なので(笑)、単純作業をこなして少しずつシステム人間になっていきましょう。(あれ、何の話だったかな~)

 

 

客先ごとに注意事項が細かく分かれており、入力をミスしてしまう

 

仕事に就いてまず教わったのは、基本的な受注入力の仕方。

に加えて、ずらっと色んな得意先が書かれた一覧表を渡されました。その表には、「この得意先の時は、システムのこの項目にチェックを入れて、ここに客先の発注番号を入力して、どうこう・・・」という、細かすぎてどうでもいいじゃん(実は全然どうでも良くない)、見るのも嫌になる表でした。

ただ最初は全てが絶対に失敗してはいけないことだと思いこみ、気張る。客先を入れて、納期を入れて、この項目は・・・えっとこの注意事項の表を見て・・・アタフタ・・・印刷して・・・よし・・・

1件終わってチェックをしてもらったら「間違ってますよ、ここは・・・」と注意を受ける繰り返し。そのうち、もうダメだ、表の通りに操作もできない私なんて・・・と無意味に落ち込んでしまう。

 

この受注の引き継ぎというのに混乱している人へ。

 

これ、自分で誰の助けもなしに仕事ができるようになった時、やっと初めて「あぁ~だからシステムのこの項目にこれを入れて、印刷したら表示されるようにしてるのか~!」等と理解できるようになることがほとんどです。

例えば、お客さんが、「お宅から納品してもらってる商品にいつも看板を付けてくれてると思うんやけど、その看板になぁ、うちがFAXでいつも送ってる注文書の右上についている通し番号を表示させといてくれへんやろか。」という要望があった場合。あなたの前任者は、すでに完璧なシステム人間なので、(この受注入力画面の「備考」っていう項目にお客さんの注文番号を入力して印刷したら、確かいけるはず。印刷して・・・よしよし、バッチリ表示されてる。ほんならこのお客さんから注文が来たときは必ずこの備考欄に注文番号を入力するという決まりにし~とこ!)というルールを作ってくれてるんです。

お客さんはワガママなもので・・・「あっこにこの番号書いといて!」「請求書にはこの品番も入れといて!」「あれも!これも!わーーー!」と日々要望をくださいます。それをシステムで解決できることも結構あるので、お客さんによってシステムの操作のパターンが変わってしまうということはよくあるし、日々ルールも変化がつきものということは覚悟しておきましょう。当然そういった得意先の数もどんどん増えていきます。

 

私は、基本的な受注入力と、特殊な受注入力を一気に同時に引き継がれたため、マジでパンクしました。なので、私の後任者には、まず基本的な受注入力から引き継ぎ、システムの変な言葉(確定ボタンが印刷っていう意味だったり)に慣れてもらってから、少しずつ特殊なパターンを覚えてもらいました。

 

あれもこれもと一度に引き継がれて、基本的な業務の流れすら分からなくなっている場合は、まず引継ぎの人に早いこと相談しましょう。典型的なパターンの受注が理解できていないと絶対にパンクします。

正直、受注入力は、最終的にお客さんに迷惑をかけなければ大丈夫。自分が客の立場だったとしたら、一番困るのは、指定したものが指定した期日に届かないこと。前述した例の注文番号うんぬんは、書き忘れたとしても、あまり影響はないでしょう。ということは、最低でも、納期・届け先・注文内容さえ合っていればお客さんの要望の8割は満たしたも同然です。いやっほい

逆に言うと、受注入力の引き継ぎで、「これを間違えたら品物・納期も間違ったものを届けてしまう可能性がある」という超コワイ部分を優先的に注意して覚えていけば、恐ろしい被害は防げます。正直どうでもいいルールに囚われて致命的なミスを犯すよりは、引継ぎしてくれてる人に、何が最大の注意ポイントなのかを質問がてら確認してみましょう。案外、「ここはまぁ最悪忘れてても大丈夫だよ」という項目がいくつかあると思います。

 

そして、受注入力と同時に、自社の業務の流れを覚えましょう。

 

客から注文

受注処理(今ココ)

手配(自社で?他社で?)

製造(自社で?他社で?)

配送(自社で?他社で?)

 

という流れにのっとって業務は進んでいくはずなので、受注処理の「その後ああしたいから今こういう受注入力をしている」というような、後業務からのチェックをしてみてください。引継ぎをしてくれる人に「次はこう進んでいくんでしょうか?」と聞いてみましょう。そこから自分がまだ分かっていないことを教えてもらえたりもします。

 

 

私でも出来たのだからきっとあなたも・・・。頑張ってください。

【映画鑑賞】しあわせのパン

映画は相変わらず結構観ているのですが(無職中に観る映画って・・・すごく・・・贅沢・・・)、しっかりと感想を書けないような映画はこの「Filmarks」というアプリにレビューを投稿しています。自分が観た映画が視覚的に一覧で確認できるのもすごくいいです。

filmarks.com

★ユーザーネーム「SkeeM」で登録しています!是非フォローお願いします。(ただし大したことは書いていません)

 

で、このFilmarksにどんどんレビューを投稿していくのに夢中になっていたのですが、久しぶりにブログにも書いておこうかなと思ったのが「しあわせのパン」。

 

www.asmik-ace.co.jp

 

そのタイトル通りしあわせ過ぎる映画でした。色々癒されたので、感想を書いていきます。もちろんネタバレ!

 

この映画は、本当にピュアな「おとぎ話」でした。「日本現代おとぎ話」!

決して全てを真似できる訳ではない完璧な「おとぎ話」だからこそ本当に良かったのです。

 

北海道に移り住んだ夫婦。その移住のきっかけは、東京で心が疲れ果てたりえさんを、水縞くんが北海道で一緒に暮らそうと提案してくれたこと。

そのロケーションがもう完璧。洞爺湖を誰にも邪魔されない風景として独り占め。

2人が暮らす家だってもうこの2人とパンの為だけにあるようなもん。素敵すぎてびっくりする。間取りも雰囲気も完璧。多分、この2人の家に食洗機と電子レンジは無いような気がします(笑)。ご飯もかまど炊きしてたしな~。

「昔々、森の中に~・・・」で始まる絵本のワンシーンでしかありません。りえさんがずっと大事にしていたのも絵本「月とマーニ」。絵本から出てきたような風景、家、個性強烈な人々。素敵な暖かい部屋で、心が弱り迷い込んだお客さんをそっとおもてなしする。こんな完璧な暮らしをしている人は日本でも数少ないのでは・・・。これがまずおとぎ話の要素。

 

水縞くんは最後まで物静かでしたが、後半にふと放った一言が印象的でした。

「好きな人と好きな場所で暮らしたいと思ったからです」

この気持ちだけで東京からりえさんを連れてきて純粋に寄り添うなんて、恋愛から結婚生活に至るまでもおとぎ話の展開です。「好きな人と暮らしたい」はプロポーズでまぁあるとして、こんな純粋な気持ちで結婚生活を送れている人いるの!?いや、きっといるんだろうけど、こんな風に王子様がお姫様を何の不安もない世界へ連れて行ってくれるような結婚・・・これもおとぎ話(シンデレラストーリー)ですよね。

 

 2人を取り巻く人々も、自然のままにあるがままに生きています。

その心の在り方だけではなく、生業も、誰もが憧れそうなもの。青空の下のマーケットだったり、心の向くままに作品を創れるアトリエだったり。自分が作ったものを誰かに買ってもらうというそんな単純なことなのに、現実問題、それだけで暮らすのは難しいですよね。すごくミニマムで理想的な資本主義。私も、自分でチューリップ栽培して、道端でテント立てたら素敵なお客さんが買いに来てくれるかな・・・いや、多分田舎なのでみんな車で通り過ぎちゃうでしょうね・・・さっき道にチューリップ持った変なオバサンいたよなとか言われながら・・・。そもそも日本では、「こうやって好きなことを突き詰めて好きに商売をして生活していいんだよ」っていう教育を誰も受けていないんです。だからこの映画の中でみんなが携わる仕事も、おとぎ話の世界。水縞くん達のパン屋さんが想像のギリギリじゃないかな。

 

そして極めつけはラスト。2人が赤ちゃんを授かり、水縞くんが大喜びするという場面でこの映画は終わり。

・・・なんて完璧なおとぎ話じゃい!!!

 

「昔々~、」から始まり、「そして2人は、子供にも恵まれ、幸せに暮らしましたとさ。」のお決まりの流れで超ハッピーエンド。何一つ裏切らない。最後の老夫婦のあたりから、もうこういうラストになるんじゃないかと想像が出来てしまいましたが、やはり王道で締めくくられました。私の個人的な感想としては、りえさんの「私のマーニが見つかった」という印象的な場面があったので、夫婦2人の絆がしっかりくっきり見えるラストがいいなぁと思いました。具体的にこれというものはないですが、子供のくだりは無しの方が良かった(だって、こんな幸せな2人にはきっと子供が授けられるという展開になることは、描かなくても誰もが想像できるから・・・)。

 

本当に完璧な絵本を見ているかのようで、「こんな世界に生きてみたいな」と、まるで子供に戻ったような純粋な憧れの感情を抱きました。この映画そのままの世界に生きることは無理だけど、少しでも近づきたいなと思う。家も、生活も、環境も。ハウスメーカーのCMがより壮大に胸キュンになった感じでしょうか。

 

子供の頃絵本や物語が好きだった人には特におすすめです。雰囲気を含め本当に「近づきたい」と思わせてくれる映画でした。